Spring Reverb with Retro Tone Control


ひょんなことから、スプリングリバーブのユニットが手に入ったのギター用のエフェクターとして組み立てて見た。
回路は、さまざまな参考書からの切り張り。構成的にはオリジナル。なんだか、エフェクトのセンドリターン付きのギターアンプのパワーアンプつけるところ間違っちゃったみたいな感じ。
特に、ナマ音のトーン回路の部分はフェンダーのツインリバーブと同じ形式で、定数は、「土日で作るオリジナルエフェクター」(リットーミュージック)に紹介されている定数を使った。
こちらの回路は、このパッシブのトーン回路で減衰する分を増幅してからトーンコントロールに入り、後の回路の影響を受けないように、FETのバッファを入れるという方針だけど、僕の場合は、まず、ギターの入力をFETでハイインピーダンスで受ける、トーン回路で減衰した分を後から、持ち上げる、という方針。パワーアンプの入力のMAXが0.4V、ほぼ、ギターのナマの出力をそのまま突っ込むと歪み そうなことがわかったので、初段であまり増幅したくなかったというのがこの構成の理由。

何の変哲も無いというか、定番回路の組み合わせなのだけど、電源の制作にミスがあってパワーアンプが発振しまくり、マジ、ハマった。
トランスから、電源基板へのケーブルのうち、グランドのケーブルがむしれてたのだ。どこもグランドしてない状態。
こんな状態でも、オペアンプだけの回路の場合、どこかのオペアンプの入力が抵抗を介してグランドに落ちているからなのか、両電源でちゃんと釣られている場合にはなんとなく動いちゃったりするのだ。パワーアンプだけが片電源で動くのでこれを接続した途端に両電源のバランスが崩れてグランドがどっかにいっちゃう状態。症状としてはパワーアンプが発振してる。接続しなければ、オペアンプだけの回路で結構まともに動いちゃったりする。わかんねーぞ、このデバッグは。
「アンパイは、無し、チェックは電源から」のセオリーは無視できないなあと。とはいえ、この場合グランドをとるポイントを基盤からちゃんと取らないで、取りやすいところとしてトランスのCTからワニ口で取ってたりしてたから、まじわかんなかった。

Retor Tone Control

極上のホワイトノイズが手に入ったのでこれを突っ込み、出てきた音をそのまま録音して、"WaveSpectra (for Windows95/98/NT4)"を使って周波数特性を見て見た。

Original noise source

11k以上がざっくり切れているのはこのソフトの仕様。別のソフトで簡単にチェックして見たら、実際は16k以上までばっちり伸びている
All Center

MID、HI,LOWすべてのノブをセンターにしたもの。下がもっこリ、中チョロリ、上は普通、 というのが、このトーン回路の裸の特性ということなのだろうか。
以下、赤がカット、グレーがブーストのカーブだ。

Hi Control

Low Control

Mid Control

全体を通してカットは大胆、ブーストはちょろっと言う感じかしら。回路の構成が もとと、大幅に変っていることも大きな原因なのかもしれない。

Active Tone Control

このプロジェクトではリバーブがメイン、生音用につけたギターのイコライザはでおまけなので、ちょっとこだわってリバーブのトーンコントロールはアクティブの回路を使って丁寧(というか、大胆な)音色の調節ができるように設計した。以下、上記と同様の手法で周波数特性を見てみた。

All Center

同じノイズソースを入れてHi、Lowどちらもセンターに設定。入力とほぼ変わらない音が出ている。

Hi Control

Low Control

生音用のイコライザとはカットオフ周波数がずれているがこれはブレッドボードで組み立てて実際に音をだしながら良い感じの値をカットアンドトライで見つけたからだ。ちゃんと計算してこのポイントを得た訳では無い。

評価と改造

実際組み立ててスタジオ(近所のリハーサルスタジオ)に持ち込みギターアンプで鳴らしてみたところ、 そのスタジオに備え付けのアンプに内蔵されているリバーブと比べてみて、もこもこしたというか低音が淀んだ感じの音がでてきた。自宅スタジオの宅に直結の時には気が付かなかったのだけどかなりしたがドンヨリしている。バンドのメンバーには、家のバンドはサーフロックとは言え、ゾンビ系だからな、このドヨーンと怨霊がまとわり付いているような音も悪くは無いよね。と誉められた。
まさに、自作機器で無ければ出ない怨霊の音。(いいのか、それで・・・・)

白状しよう、実はこのリバーブユニット、なぜか道でギターアンプを拾ったのだ。壊れていることが 分かったので、リバーブユニットだけでも復活させてやろうと言うプロジェクトだったのだ。 そう、このリバーブユニットには、打ち捨てられたギターアンプの怨霊が取り付いているのだ。
こうして悪魔払いプロジェクトはスタートした。

僕が手に入れたユニットは入手の経緯からも分かるよう素性の知れないものなのだけど、リバーブユニットの老舗、accutronicsのホームページには、ユニットの規格表のほか、参考になりそうな回路図もたっぷり手に入る。GENERAL PURPOSE DRIVE AND RECOVERY CIRCUIT をよく見て、ドライブ回路はストレートにドライブするだけで無く、若干特性が付けられている事がわかった。
この回路のドライバ部分には、微分回路および積分回路の周波数特性(トップページはこちら)を参考にさせていただき、ハイパスフィルターと、バンドパスフィルターが付いている事が分かった。
accutronicsの回路のドライブ部分からトランジスタの電流ブースター部分をはずし普通のフィルターとして組み立て、実際の周波数特性を見てみた。

この回路の周波数特性は以下の通り。


ホームメイドシンセのトップページに戻る
武田のホームページに戻る

"Spring Reverb with Retro Tone Control" Copyright 2002, 2003, Motohiko Takeda, Crow Hill Laboratory
Motohiko Takeda Mail:takeda@aleph.co.jp