ペルケさんのヘッドホンアンプ

アンプシーズン到来

Simple FET Differential Headphone Amplifier
Simple FET Differential Headphone Amplifier

そんなもん、ないんだけどね、夏の熱い時期は、特に真空管アンプは触りたくないかも。毎年恒例になっている、阿部さんの掲示板主催の「アナログシンセビルダーズサミット」が終るころになるとふつふつと、真空管アンプが気になってくる。ああ、僕にとってはシーズン物なのかなとかちょっと思ったりして。
真空管アンプといえば、ペルケさんのページだ、と、半年振りに拝見したりしたら、色々ステキなものがプリタツ!ワクワク!。特に「FET式差動ヘッドホン・アンプ」。簡単なのにハイエンドというコピーにしびれるー。シンメトリカルでシンプルな回路がステキ。さらに初段に使われている2SK170、最近気になっていた石。
以前、ギターのエフェクタのヘッドアンプにいつもの定番2SK30を使った物と2SK170を使った版を組み立てて録音して、(MP3化したもので)聞き比べたら、知り合いが、こっちが、K170でしょ、っとブラインドで言い当てた。確かに聞き比べれば僕にも分かるし、なるほど、僕もK170の音のほうが好きかもしれない。彼のいい耳がうらやましい。
ヨシ、K170、突っ込んでみようかな、と思っていた矢先のこの回路との出会い。うんめーって、あるよねー。

とりあえず部品集め

初段は2SK170に決まり。中段のトランジスタは手持ちのものを使うことにして、最終段のトランジスタをを物色する。ペルケさんのページに因れば、色々選択肢がある。たのしー。

2SC3421(\50) / 2SA1358(\50)
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/en/Transistor/2SC3421_en_datasheet_061109.pdf
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/en/Transistor/2SA1358_en_datasheet_061109.pdf
2SC2655(\50)[\20] / 2SA1020(\50)[\30]
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ja/Transistor/2SC2655_ja_datasheet_061107.pdf
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ja/Transistor/2SA1020_ja_datasheet_061107.pdf
2SC4408[\30] / 2SA1680(\50)
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/en/Transistor/2SC4408_en_datasheet_061110.pdf
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ja/Transistor/2SA1680_ja_datasheet_061107.pdf
(参考)
2SK170 (3個で¥150)[1個¥50]
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ja/Transistor/2SK170_ja_datasheet_020205.pdf
(丸カッコ内は千石のWebページでの値段、角カッコは、鈴商の値段、2006/11調べ)
2SC3421/2SA1358は、ちょっと大き目120V、1A(1.5W)というやつ。2SC2655/2SA1020は、2SC4408/2SA1680は、60V(50V)2A(900mW)ののっぽなTO92。とりあえず、近々に電源回路を作る予定があるので、いくつか有ってもいいぞと、それぞれ5本ずつ(FETはちょっと多め)に手に入れた。
ペルケさんの部品頒布ページによれば、最終段の石はhFEが15%以内のばらつきとのこと。
手元のテスターについてるhFEメーターで測ってみたけど、どのトランジスタも、傾向として、同じランクならNPNよりPNPのほうが、4割ぐらい高い。NPNが200前後、とPNPは280前後と、5個ぐらいずつじゃ、ちっとも合わない。
NPNを一段上のランクにを変えるか、違うトランジスタと異種交配しないと、同じランクで似たようなhFEのトランジスタのペアはとれ無い気がする。この場合なら、2SA1020と、2SC4408が、20%ぐらいのずれで、2ペア取れそうな感じ。1500円分トランジスタ買い込んでも、狙いのhFE15%以内は得られない。

FETの選別

先日発表された、houshuさんの、トランジスタのVEBの簡易選別方

のバリエーションで出来ねえかなあ、とかちょっと考えたんだけど、テスターに内蔵の電池、1.5Vじゃ電源として足りなそう。検索してみると、色々出てくる。
Idss(mA)Error(%)
16.16
8.74
26.75
0.15
36.76
4.66
47.09
4.45
57.42
5.36
67.84
0.88
77.91
1.49
88.03
5.08
98.46
5.79
108.98
8.27
119.79
4.21
1210.22
2.20
1310.45
0.48
1410.50
が参考になりそう。2つめはペルケさんの紹介してる技法。両者は選別する基準が違う。前者の「Idssの測定」は、ピンチオフ電流による選別。後者はより実際の使用事の状態に近い状態での電流値による選別。2つ目のほうがよりシビアになりそう。すでにTRの選別で大敗を喫しているので、難しいほうに挑戦して絶望するヨリャ、一応やるこたやった感が大事ということで、前者で選別。
とりあえず、上記ページを参考に電源を006p使った。今回、鈴商で手に入れた6個、別時期に鈴商で買っておいた2個、千石で、3つ150円で買った2パック。合計14個(700円分)どちらもBLランク。ロットのマークは鈴商と千石でちょっと、違うみたい。 単位はmA。数値順に並び替えて、隣り合う数値のエラーをまとめたのが右の表。
とりあえず、0.5%以下なら2ペア、1%以下なら、3ペア、5%以下なら5ペアは取れるかも。ちなみにパタさんから分けていただいたモノリシックのDualFET、2SK389、2個、それぞれのマッチング見てみると。 やっぱ、0.5%以下かな。
ちなみに、このテストでは、FETが流せるだけの電流流しちゃうので、その電流でFETが温まってしまう。温まった分、流れる電流、ほんとに見る間に増えていく。雰囲気的には、1秒に1/10mAステップ。1度数字をみたら、時間を置いてもう1度やり直す。表は一番最初にみえた最初の数字としてある。 ちなみに、計測中に指で触ると、1秒に、4/10mAステップ程度のスピードで上がってしまう。
さらについでなので、2SK30互換の小さなFET、2SK118、8個手持ちがあったので見てみた。 単位はuA。これしか流れねーのかよ、おめえら。というか、k170流れすぎ。凶悪に電流流れるFETらしい。
結論を急ぐまでもなく、ペルケさんの部品頒布ページを利用させていただくのが、一番ラクチン。

ダイアモンドバッファ

落ち着いていろいろ検索してみたら、このアンプ人気で、組み立てられてる方結構多いみたい。今更の追試レポートを作ろうというより、実用アンプとして、いい音がすりゃいいやな方向に転換しようかなとか、弱気になったりして。トランジスタ、全然マッチングできなかったし...。
意気消沈しつつ、落ち着いて、回路良く拝見する。後ろ2段を上下に分けて考えると、NPNとPNP(PNPとNPN)を組み合わせて、温度変動をキャンセルしたエミッタフォロワ。
増幅率なし。ベースの電流の変化をそれぞれのエミッタについた抵抗で制限された量だけ振れればOKな回路なので、hFEはそれ以上の能力があれば、問題なしということで、わざわざ、選別する必要ないような気がしてくる。このアンプの性能をだすには、マッチングが必要、という事ではなく、ペルケさん、部品頒布ということで気をつかって選別されてるんじゃないかという気がしてくる。
むしろ、このアンプの増幅率は、初段のFETだけに因っていて、氏のページでもきっちり何度も言われてるように、このキャラが音に大きく反映するんだろうなあという感じを強める。K170って、それだけで音が良いかもという予感があるので、ワクワク感がまた盛り返してくる。
シビアに選別が必要なのは、FETのみで、2段目3段目は、hFEがそこそこあって、ベース電流をそんなに要求せずに動かせさえすれば、hFEの大小に因らず、流れる電流は、抵抗の精度できまり、それが、これが2段目バイアスさらには、3段目のバイアスも決める形であることが次第に見えてきた。
選別するのなら、2段目3段目の上下の縦方向ではなくて、横方向のVEBの変動をあわせるほうがいいような気がしてきたりして。平べったい穴のあいたトランジスタ(2SA1358 / 2SC3421)4つ目刺し(ビスで留めてブロック化しちゃう)にして、サーマルカップリングしてやろうかとか..(さすがに中の2本、配線できなくなっちゃうなあとか..。

電源の検討

ふと気が付くと手元に、5V-0V-5V/100mAのちいさな電源トランスが転がってる。ちょっと回路が分かってくると、これ、使えネエかなとか、ちょっと欲が出てくる。

+/-5Vで2電源化出来ないかな、というのが狙い。トランジスタの段は、上下にシンメトリカルに引張ってるので、グランドとアダプターのラインをそれぞれ-5Vと+5Vに繋ぎかえるだけの変更でOKそう。
この段のバイアスは0Vになって、0Vを中心に触れる信号が入力されればOKそう。
問題は、初段。オリジナルの回路、ペルケさんの回路図中のメモによれば、ゲートが0V、ソースが0.24V、ゲートが4.7V。少なくとも、ゲートがソースより低くなった普通にバイアス掛かっかった基本的な回路構成。
バイアス(ゲート電位)を0Vにするのは、前後のインピーダンスや部品の特性の影響を受け安い微弱な信号に一切手を加えず、真っ直ぐFETに入れるのが狙いじゃないかと想像する。
ドレインの2.2kの電位差が5Vになるような電流をソースから引張ってやれば、終段の入力の要求に応えられるかも、なのだけど、ゲートソース間に電位差は2.2kのロードラインから自動的に決まるので、ゲートの電位は0Vには出来なくなる。
そうなると、ゲートには、かなり微妙な調整が必要そうなバイアスをかけるためにコンデンサをいれなきゃいけない。
勉強用に書き写した図面に、カップリングのコンデンサと、バイアスをかける抵抗と、調整用のトリマーを書き込む。電源のデカップリングのコンデンサも、上下に分割しなきゃいけなくなる。ゴテゴテゴテ..
ふと、ペルケさんのオリジナルの図面に目をやると、まるで筆記体でさらさらっと書かれたような軽妙さ。

Switching AC Adapter
AC adapter か、かわいい...
ああ、なるほど。全体を通して、基本的に音の通る経路に直列のコンデンサは無し。そのまま直結。十分にインピーダンス下がってコンデンサの性能にあまり影響を受けない、一番ケツに、470uF1個だけ。
アンプの電源を落したときに、このコンデンサにたまった電流を安全に捨てる経路をフィードバックループがかねてたり、見れば見るほど、シンプルに見えて考え抜かれた回路であることが見えてくる。
FET以降は、増幅率ホボ無し、素のまま持って来るエミフォロなので、このヘッドホンアンプ、マジに、初段のFETの音が(増幅率も)そのまま、聞こえるという仕掛け。

後段のエミフォロだけ、+/-5Vで動かしてみようと、ブレッドボードしてみたんだけど、100kHzぐらいは平気で通る。電源から回り込みがひどくて、乱暴に組み立てると、すぐ発振する。ま、オーディオアンプに限らず、手をぬいちゃだめと。いつもよりちょっと奢った20uFとかじゃ全然足りなくて、220uFで実験したけど、最終的には、オリジナルに指定されてる1000uに付け替えるつもり。

実装


配線
うわ、われながらダセえ配線
あまりにかわいいACアダプタを見つけたからではなく、オリジナルの回路の考え抜かれた凄さが分かったような気がしたので、敬意を表してこのアンプ専用に12VのACアダプタ買ってきた。
電源スイッチと、 LEDを省略して、帰還量を変化させる半固定は、左右の音量差をあわせるためと解釈して方チャンネルだけにしたり、ホボ、オリジナルのままのつもり。K170だけ、ピンチオフ電流で1%以内のものを選別。出力段は、2SA1020 / 2SC2655は鈴商で手に入れた安いトランジスタ、無選別!
PCBデザインはあくまで参考。初段のFETは、K170だけど、もし、手に入れば2SK389も使えるようなパターンにしたので、窮屈になってて分かりにくいかも。部品の仕様書と回路図を見合わせて向きと、足を間違えないように..

前の版にトランジスタの名前のつけ間違いが合ったので修正しました(2007/05/10)
さらに、トレースした回路図に定数の写し間違えのミスがありました。R5は150kではなく150Ω。さらにPCBパターンの方には、抵抗の名前が間違ってて、R11、R12の場所が入れ代わってました。一度蛇の目基板で作ってるので、パターンには問題無いけど、ミスが連発。おわびと訂正です。どちらも修正しました。(2007/05/19)

ケースはタカチのYM-130。ギターの踏んづけエフェクタを組み立てたときにいくつか手に入れたケース。そっちは最終的にはもう1回り小さなYMシリーズを買いなおしたので、余ってたケース。ちょうどいいつまみの手持ちがなくて、顔の写真は無し...。RCAの入力の端子はジャンク屋で手に入れた2つセットになったもの。木ネジでケースに止めてある。アダプターのジャックとかでかくて、収めるのにちょっと苦労したけど、基板そのものは、いい感じでゆったり入ったかも
配線的にはケースを横長にした方が綺麗に出来そう。縦長に使いたくて、こだわってミスってる感じ。VRはアルプスの安い奴、他の作例を拝見してると、豪華な奴使ってるのがうらやましい。でかいVRが入る立派なケースに詰めなおそうかなとか、ちょっと思う。

すげー気に入ったー!!

NPN / PNPVCEO(V)IC(A)Cob(pF)fT(MHz)メモ
2SC3421 / 2SA1358 120515(30)120東芝(1.5W)
2SC2655 / 2SA1020 50220(40)100東芝(900mW)
2SC4408 / 2SA1680 50214(23)100東芝(900mW)
2SC2003 / 2SA954 80300m7(13)140(100)NEC(600mW)
2SC1815 / 2SA1015 50150m2(4)80参考(300mW)
NPNとPNPで値が違う場合は( )付きがPNPの値 (2007年春調べ)

ページが出来たーと、オリジナルの作者のペルケさんにメール差し上げたらご本人のページに追試のページとしてホームページにリンクいただいて、さらに、追加のヒントを頂いた。
僕は値段だけでトランジスタを選んだけど、実際に注目すべきポイントは、そのトランジスタが壊れないかどうかのVCEOや、ICだけでなく、Cobという値に注目しなさい、とのこと。

Cobとは、コレクタ−ベース間に寄生する容量で、なきゃないに越したことは無い、不要なコンデンサ成分。ところが、すべてのトランジスタは、製造上の問題で、ベースコレクタ間、ベースエミッタ間にコンデンサをつなげてあるも同然になってるのだそうだ。特にCobはコレクタベース間の容量。この容量は小さいほうが、高域における影響が少なくなる。
一般に、hFEなどもそうだけど、この手の微妙なパラメーターは、トランジスタ全体の耐圧が低いほうがいい数字が出る。ガタイがでかくて、耐圧が高い(高出力が得られるもの)になればなるほど、高hFE(高入力インピーダンス)は期待できなくなるし、このCobも全体の性能に影響を与えるような容量になってしまう。

おかわり!!

ジャンパのみ
何より先にまず、ジャンパを配線する

初号機は、オフィスに持ち込んで毎日鳴らしている。それまで12AU7のパラSRPPがその立場を譲った形。
ペルケさんから頂いたヒントを試してみたいというのも有るんだけど、自宅での趣味の音楽製作でも使いたいというのが、2台め制作の動機。
なんに使おうかワクワクとキープしつづけていた2SK389を朽ち果てるままにしとくのも勿体無いので、使っちゃおうというのもあったし。
PCBを起こしたので、それの検証もやるぞと。(実際ミスがあって、はまったー)
ペルケさんの記事によれば、抵抗は金属皮膜抵抗の1%級が指示されてる。流れる電流のばらつきがひどくて、フォロワやスイッチとしてはともかく、増幅素子としては使い物にならないFET(コレあくまで私見ね)をわざわざ増幅素子として使うべく選別するぐらいなんだから、最低限、FETの負荷になるR3(R3)、R4(R4B)の2.2kは1%級を使わなきゃそん。
あと、バイアスを決める抵抗も上下合わせたい、とか思うと、残りは数本しかないので、結局全部、1%の抵抗にしとけよ、ってなことになる。
僕のおかわりアンプでは、間違ってつけたR5(R5B)と、R15、R16がてもちの関係でカーボンの5%抵抗。ちなみに間違いに気が付いたR5(R5B)、最後の写真では150オームに付けなおしてある。
カラーコードの読み方はこちら

R2(R2B)10k茶黒黒赤
R3(R3)2.2k赤赤黒茶
R4(R4B)2.2k赤赤黒茶
R5(R5B)150Ω茶緑黒黒
R6B4.7k黄紫黒茶
R7B100Ω茶黒黒黒
R13(R13B)10Ω茶黒黒金
R14(R14B)10Ω茶黒黒金
抵抗の配線1

PCBへの部品の載せ方には、僕なりのセオリーがある。
まずは背の低い部品から載せていく。一番背が低いのはジャンパー線。次が寝てる抵抗。
理由はやってみればわかる。半田付けしようとして、PCBを裏返して机に置いたとき、背の低い部品が落ちちゃって、高さが合わなくなるから。
写真には150Ωと間違って、150k(茶緑黄)のカーボン抵抗がついてる。

R1(R1B)4.7k黄紫黒茶
R64.7k黄紫黒茶
R8(R8B)180Ω黒灰黒黒
R9(R9B)1.5k茶緑黒茶
R10(R10B)82Ω灰赤黒金
R11(R10B)82Ω灰赤黒金
R12(R10B)1.5k黒緑黒茶
R1533Ω橙橙黒金
R1633Ω橙橙黒金
R174.7Ω黄紫黒銀
抵抗の配線2

写真には、R6、15、16、17、R9が付いてない。わすれてた。
言い訳すれば、R6は確信犯的につけてない。この後つける、多回転トリマ-とぶつかるので、この向き限定なのだけど、FETとぶつかるのも悲しいので様子を見た。
部品をつける向きは後から、見直すときに読みやすいようにカラーコードの向きを合わせておけばOK。
部品を縦につけるときは、後からテスター当てたいに違いないポイントを上向けにしたり、隣とぶつからないようにとか。(高周波回路でなければ)特にルールは無い。

Q1(Q1B)2SK170N-FET
Q2(Q2B)2SK170N-FET
Q3(R8B)2SC1815NPN
Q4(R9B)2SC1815NPN
R7200Ωトリマ
D1
D2
トランジスタの半田付け1

いよいよトランジスタの取り付け。まずはコレクタ(真ん中)の足を半田付けする。適当な高さ(全部そろえとくと綺麗かも)になるようにチョイっと合わせて、左右に振って、あたまが傾かないように平らにそろえてから、エミッタとベースの足を半田付けすると綺麗。
2SK389を使う場合は前に踏み出してる3本足の真ん中の足を切り取ってから取り付け。間違えるとかなり悲しい。
これ以外のトランジスタはNPN。向きだけ気をつければOK。
ダイオードは帯のついてない側の足をまげて、写真の向きにつける。

Q5(Q5B)2SA1015PNP
Q6(Q6B)2SC1815NPN
Q7(R7B)2SC4408NPN
Q8(R8B)2SA1680PNP
トランジスタの半田付け2

佳境に突入。
基板は大きくないので、此の辺まで組み立てあがると、組み立てミスを見つけたり、部品を差し替えたりとか難しくなってくる。ここで、縦につけた抵抗の値とか十分にチェックしてから、最後のトランジスタ類を半田付けする。
終段のトランジスタは隣り合うトランジスタ同士で、自身が発する熱で隣のトランジスタの動作を制御するしかけ。
将来ここに指定したトランジスタが手に入らなくなっても、適当に選んで使えるようにとリスト化したけど、東芝ばかりなのもあれだなあ、とNECのサイトで調べてみたんだけど、900mW程度でツガイ(NPNとPNPのセット)の石ってないのね。というか、東芝が一番バリエーション持ってるのかしら。
このページから掘っていくと探しやすい。入手可能かどうかは別。


C2(C2B)470uF10V
C3470uF16V-25V
C4220-1000uF10V
C51000uF16V
C61000uF16V
Jumper黄色の線
フィニッシュ

一番背のでかいケミコン類を半田付けしてフィニッシュ。発熱するトランジスタのソバには置かないのがベストなんだけど、たいした熱は出ないのでOKかな、というアバウトな配置。c4はペルケさんのテキストによれば、何でも適当に付けとけばいいらしい。耐圧も6vとかでもokだと思う。プラスとマイナスを間違わないよう、写真のようにつける。
一番最後に達磨の目を入れるように、C電源を供給するためのジャンパー線を配線する。写真の黄色い線。基板の表をジャンパーする場合、皮膜つきの単線を使うといいかもしれない。僕は、0.6mΦのテフロン線を使ってる。

ケースへの配線


はらわた写真
内部の配線の様子(クリックで拡大)。

ケースは初号機同様タカチのYM-130。もう1つ下の、YM-100でも入りそうだけど、ヘッドホンジャックを抜き差しするのだから、あまり小さすぎるのも使いにくい。(あれ、言い訳には聞こえないよね、ダイジョブだよね)

写真と、上記PDFファイルを見比べながらケース内の配線をする。初号機は縦置きで組み立てて、ケース加工に苦労して、さらに、PCBとボリュームなどのパネルにつく部品類がケースの蓋と身にわかれちゃって大失敗。 こんな風に横置きにすれば、蓋は蓋。身は身。猫は猫。
入力のRCAジャックは、普通のものを2つつけてもOK。僕のは、あえて、ジャンク品、2つで100円とか。謎のコネクタのついたケーブル付きを使った。ケースへの取り付けがもくねじ1本ですむ。
ボリュームは(Webで拝見できる作例でみなさんが使ってるような)立派な四角い奴がケースに入らないので9mmの小さな角型にしてみた。見た目は大事、って、ケースん中じゃ見えねーし。ショーブパンツで小さいのをはいてるのって事にしよ、って、実際は、小さすぎて使いにくい。基板につける用のVR。こりゃ。失敗!


配線
写真ヘボイよね。

調整個所は、R7の多回転トリマー。適当に音楽を流して左右の音量がそろえればOK。お気軽。
さて、問題は、虎の子2SK389のテイスト。以前、6922(E88CC/6DJ8) Push-Pull Stereo HeadPhone Ampの初段で使ったことがある。もー、ツーケーカイデーな、ボヨンボヨンのグラマーちゃんな印象で、じゅるじゅるしてたんだけど、トランジスタでならすと、なんか、スレンダーな感じ。
初号機と並べて聞き比べると、違うのがわかる。選別したK170を2本使うのと、2SK389では、2SK389のほうが若干硬い音がするかもしれない。出力段に、2SC4408/2SA1680を使ったからで、FETのキャラの違いじゃない可能性も高い。
Cobが、初号機に使った2SC2655 / 2SA1020より、ちょっと良い。(詳細は、「すげー気に入ったー!!」の一覧表を参照のこと)ペルケさんがオリジナルの記事で使われた2SC3421 / 2SA1358より、気持ち、良い数字。
ひょっとしたら、こっちのほうが明るいかも、程度。2SK389のほうが、若干音がでかいので、それでごまかされてるのかもしれない。
傾向としてどっちが好きか、といわれれば、今日は、2SK170、明日はどっちだ!という印象。本当微妙な違いで、自分自身、ブラインドでは聞き分けられない。(じゃ、どーでもいいじゃん!) オリジナルの記事にもあるように、ほとんどトランジスタのキャラで音は変わらないのかもしれない。

もう10年ぐらい使い続けてる、ソニーのMDR-CD900STとあわせて、趣味の音楽制作で活用してみるつもり。
知り合いにギターのエフェクターの初段に、2SK30と、2SK170を使った音を聞き分ける友人がいる事は冒頭に書いたが、彼はこの2種類のアンプをブラインドで言い当てることができるだろうか。。