FarmLFO II


LFO II


ドリルが下手で、パーツが斜って並ぶのが笑える
 SimpleLFOは何となく動けばいい、とにかくシンプルにがねらいだったが、今回は実用的でできる限り豪華に作ってみた。ベースは、コルグのMS-20のLFOで、正相鋸歯状波から、三角波、逆相鋸歯状波までを連続的に変化させられる。さらにFarm921に実装されているLFOディレイ、オシレーターを変調するのに使うと最もシンセ的なサウンドがだせるランダム波形、オーディオソースとしても使えるノイズジェネレーター、もう、モジュレーション系だったら何でも来いみたいな、音楽、メロディーの演奏というより、むしろ、効果音を作る時にはあってよかったなモジュールとして企画した。

 一方、こうした複合タイプのモジュールは、ボックスタイプのシンセ的な発想だ。実際、このモジュールの中には、LFO、ノイズジェネレーター、サンプル&ホールド、スイープジェネレーター、VCAの5つのモジュールが混在し、内部でプリパッチされた状態になっている。せっかく(って事も無いけど)モジュラー型のシンセなのだから、これらはモジュールとして入出力端子を外に出し、自由にパッチできるようにデザインするのが自然なのだが、パッチが苦手なぼくの設計と言う事でずぼらになっている。

参考にした回路図へのリンクは以下の通り。

LFO Delay
  • http://masa921.hp.infoseek.co.jp/image/kairo/lfodelay.gif
    Sample & Hold
  • オーバーハイムのアレンジ版
  • MoogのRouge
    LFO
  • Ray's Cool New LFO
  • ASM-1's LFO
    Over All
  • VC LFO 5A

  • 上記の回路を少しずつ切り張りして以下のようにまとめた。

    Rougeの単OpAmp LFOの改造から始まって、opampが出力がプラスの期間と、マイナスの期間 とでひとつのVRを分割して使ってスピードが代わるようにするというのが狙いでスタートしたのだけど、発振の安定性に問題が残ったので、ASM-1式に戻し、korgのMS-20が丁寧にプラスの期間とマイナスの期間をFETでスイッチしているところをダイオード2本に省略する方針だったのだけど、結局、スピードを決定する抵抗と、パルス比を変えるVRの間にバッファをいれないと干渉しあってしまい全体のスピードが、鋸歯状波の立ち上がりに影響がでてダメな事がわかった。結果として、Ray's Cool New LFOと殆ど同じになってしまった。
    ノイズジェネレーター部分は、トランジスタの選別することで簡単に2倍ぐらいのレベル変動がでる。 これまでのモジュールの制作の中で最も予想しにくい部分で、いいノイズ(レベルも含めて)を出すトランジスタに巡り会うのが難しいかも知れない。
    どんなトランジスタでもノイズはでるので、十分な増幅率を用意しておけばいいのだけど、ケチった。
    Sample & Hold部分は、-15Vからポンと0Vに立ち上がった時にサンプルするはずなのだけど、0Vまであがり切らなくてスイッチするのに十分なトリガーが掛からなかったり、もれない程度までオフの電圧をあげたり、ノイズのレベルによってはスイッチが入ってしまったりで、最も苦労した部分。 ノイズのトランジスタの他、スイッチに使うFETを選別しないとうまく行かない可能性もある。
    残念ながら、ラッキーアクシデントで動いていると言われても言い訳できない状態。 一度ブレッドボードで組み立てて動作確認してからそのパーツを使って組み立てるのが正解なのかもしれない。

    制作


    細か過ぎて目がちかちかする
    このモジュールからこれまでの製作の手法を変えてみた。これまでは、図面を引いたら、基板でザインソフトを使って、パターンを起こし、蛇の目基板に組み立てて動作の検証をしたが、今回から、ブレッドボードを活用して、とにかく引いてみた図面を組み立てる。問題なく動けばあとは図面をPCBパターンに落し、プリント基板を起こして組み立ててしまう。蛇の目基板状での試行錯誤はやらない事にする。
    1回目と言う事でうまく言ったかどうかまだ評価段階。
    ハガキをとおせないプリンタに、台紙にハガキを挟んでプリントするテクニックの応用で、10cmX5cm 程度のサイズに小さく切ったPress'n'Peelにプリントし、試作したい部分だけプリントし生基板への転写もうまく行った。
    さらに、今回はプリント基板のエッチングの時間を稼ごうと、プリント基板でザインソフトの「クーパーフラッド」(銅の洪水?!)機能で無駄に落とす銅箔の部分を被ってしまうというのを試した。
    結論としては失敗。
    確かに、エッチングに掛かる時間は大幅に短縮できたが、1枚エッチングするのに必要な薬液の量は、クーパーフラッドを使っても使わなくても、結局まだ余力を残したエッチング液を捨てることになる。さらに、出来上がった基板、大変ハンダ付けが難しくて、すぐブリッジしてしまう。出来上がってから 動かねーとデバッグしてる時間のほうが掛かってしまった。素直にやった方がトータルでは時間短縮になる。

    ノイズジェネレーター

    トランジスタや、ツェナーダイオードに逆バイアスをかけることでノイズを発生させる方式。最初、手持ちの中古になった2SC1815をいくつか試してみたがどれでも立派にノイズが出る。ところが、S&Hを通してVCOをモジュレーションしてみると若干振幅が足りない気がする。ミキサーにオシレーターの音と混ぜてみてもちょっと音が小さい。
    ノイズトランジスタの後のアンプのゲインが足りないのか、もう一段アンプを追加するか検討したが、もう少し選別テストをやってみようと、手持ちの中古の古いトランジスタを試してみた。やけになって昔手に入れたローノイズという唄い文句だったはずの2SC1000を付けてみたらなんと2倍(当社比)。VRを絞らないとうるさいぐらいになってしまった。
    結局、手持ちのトランジスタ、種類は沢山もって無かったので験せたトランジスタの数は少ないのだけど、その後聞いた話では、伝説的に「ノイズソースには2SC1000か2SC458LGC」と言われているのだそうで、いわゆるローノイズのもの、特に2SC1000はほぼ百発百中、2SC372の倍出るそうだ。
    ローランドの100M のノイズジェネレータには2SC828が使われており、10発10中の命中率だったそうだ。
    この辺りは伝聞でぼくの経験ではないのだが、同じ型番の物をいくつか選ぶより、型番が違うものを選んだ方がよいのかも知れないと思う。

    評価

    国井さんのLFO Delayは一度組み立てて動作確認済みなので、ブレッドボードせずにそのままPCBにくみたててしまったのだけど、ブレッドボード上では御機嫌に動作していた各機能、これと組み合わせるとレベルが下がってしまい、さらに、CVが漏れててかなり変動するオフセットが乗っている事に気がついた。半年つかっていて気がつかなかった。
    オーディオレベルでならカップリングのコンデンサを入れれば問題ないレベルかなとおもいつつもモジュレーション系、殆どDCの世界ではこれはきついかも知れない。VCAは別途CVのもれの少ない物を検討しないとだめかもしれない。



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    "Farm LFO II" Copyright 2002, Motohiko Takeda, Crow Hill Laboratory
    Motohiko Takeda Mail:takeda@aleph.co.jp