写真の理屈(マニュアル)
シミュレータの使い方

screen1.gif シミュレータは、全部で、7つのエリアに別れている。
パラメータエリアはこのシミュレータのキモだ。写真を撮る行程を、 撮影フィルム現像プリントの3つのステージにわけ、それぞれに2つ、合計6つのパラメータ に分解した。どのパラメーターを変えても最終的な仕上がり、プリントは変わる。どのように変わるのかを示すのが残りの 6つのエリアだ。

被写体エリアは、これから撮ろうとしている風景を示している。本当なら何か絵を表示したいのだ けどここでは、グレーチャートになっている。被写体グラフは、横軸は明るさを、縦軸はフィルムに到達 する光の明るさを示している。この変換はレンズを通るだけなので、綺麗な直線を描くことになる。
グラフのしたの赤い帯は、世の中にあるすべての明るさの段階のうち、実際にフィルムに記録される明るさの部分だけを示している。
たとえば、夏の浜辺だと、思いっきり明るいところから、暗いところまでの差(輝度差という)は最大になり、曇りの日だと、日なたと日陰の 輝度差は狭まり、赤い帯も短くなる。


grp_man.gif フィルムエリアは、撮影し、現像し終えたフィルムの状態を示している。被写体エリアのグレースケールにくらべると 明るさの差があまりきつく無い。これは、フィルムに記録された段階で、実際の明るさが圧縮されていることを 示している。 フィルムグラフは、パラメータのフィルムの銘柄によって、カーブのキャラクターが変わる。縦の軸は、フィルムの濃度をあらわしており、 横の軸は、露光量を示す。露光量が増せば(白ければ白い程)、フィルムの濃度があがり見た目は黒くなる。これが、最初の白黒反転の プロセスだ。フィルムグラフの下の帯は、被写体の輝度差が表示されている。
 右の図を見てほしい。赤い帯の両端から直線をのばし、カーブと交わったところから、縦軸に垂直に線をのばす。この2本の 線の間が、ネガに記録される濃度さになるわけだ。図の中で入力と表示されているのは、フィルムに入った光の量の一番少ないところ と多いところが示されていている。これは、被写体の明るさに支配され、左右の位置は、撮影時にオーバー気味に撮影したか、アンダー気味 に撮影したかで決まる。

 印画紙エリアは、フィルムエリアのネガを印画紙にプリントした絵だ。ここで、はななだ簡単ではあるが、美しいプリントとは なにかを定義しておく。
  意図して明るめに撮影して明るめに仕上げたプリントをハイキー調、逆に黒っぽくしたプリントをローキー調と言うが、ここでは 印画紙が表現可能な白から、黒がちゃんと出ていて、かつ、白から黒までが、なだらかな変化しているプリントを目標とする。より詳しくは こちらも見てほしい。
 さて、この目的に向かってプリントするのだけど、結果として、なんか、白いところと黒いところにバックリ別れちゃったり( 硬いという)白もでてない、黒も出て無いグレーだけの絵(これを眠い絵という)になったりする。そこで、パラメータをいろいろ 変えて、ここに表示されるグレースケールがベストプリントになるように作るわけだ。
 印画紙グラフのカーブは、印画紙の号数によってかわる。ここでは、仮想の印画紙が3種類のうちどれかを指定できる。縦の軸は 印画紙の濃度で、横の軸は、露光量になっている。したの赤い帯は、ネガに写っている濃度差を示している。フィルムと同様、この濃度差の 両端から垂直にのばした線とカーブの交点を縦軸に垂直にのばした2ほんの線が印画紙上の濃度差となる。

 それぞれのエリアのグレースケールは、それぞれのグラフのカーブと、そのしたの赤い帯の場所とサイズによって描画されている。 具体的には、有効濃度差を、見易いように16段階で表示されている。
 また、被写体の赤い帯は、撮影条件で決るが、以下のグラフの赤い帯は、自分より一つ上のグラフの有効濃度差から生成される。


パラメータの動作
 以下に、6つのパラメーターが、それぞれのグラフにどのような影響を与えるのかを一覧表にする。
撮影 被写体 例えば、曇りのときの撮影と、海辺の日なたでの撮影の違いを設定する。明るい所と、暗い所の差がどれくらいあるかを示す。
被写体グラフのしたの赤い帯のサイズを決める。このサイズが長ければ、輝度差が大きいことを示す。
露出 全体として、フィルムに沢山光りが入れば、オーバー、少なければ、アンダーと考える。被写体グラフのしたの赤い帯のの場所を決める。
film現像 フィルム フィルムは銘柄によってカーブにキャラクターがある。Ver2.0では、コダックのT-MAXと、フジのプレストを意識した仮想フィルム を2種類用意した。これをかえることで、フィルムグラフのカーブの形が変わる。
現像 現像時間をのばしたり、液温を高くしたりして、結果として黒っぽいネガにすることを、深めに現像するとし、うすネガになるのをあっさりめとする。
このパラメーターによって、カーブのきつさが変わる。現像を押せば、カーブが立ち上がるので、同じ露光でもフィルムの有効濃度が大きくなる。
フィルムカーブのしたの赤い帯の場所は、撮影の露出量によって変わる。
プリント 印画紙 印画紙のグレードを選ぶ。印画紙グラフのカーブのキャラクターが変わる。これもフィルムと同様、仮想的な印画紙を3〜4号が用意されている。
露光 印画紙へ露光する時間を設定する。この標準と言うのは、そのネガに、多分最適な仮想的な露光時間で、これにくらべて、長くするか、短くするか がえらべる。印画紙グラフのしたの赤い帯の場所をコントロールしている。


写真の理屈(マニュアル) "man.html"Copyright 1998, Motohiko Takeda, Full Moon Studio
Motohiko Takeda Mail:takeda@aleph.co.jp