フィルムの現像と違って、印画紙は特殊なものでなければ、赤い光には感光しないようになっている。セーフライト
と呼ばれるこの赤いランプなら印画紙をさらしても大丈夫。
現像、定着処理も絵を見ながら作業ができる。印画紙の種類によってセーフライトの色は変わる。
ぼくの自宅暗室は、お風呂の脱衣所だ。この洗面所に向かって、左手にお風呂へのドアがあるのだけど、このドアを開けっぱなしにして、
洗面所の天井の電球をセーフライトに付け替えている。お風呂場で脱衣所から漏れてくるセーフライトのもと引き伸ばし機を操作
して、脱衣所の洗面所に持ってきて処理をする。レイアウトは大事だ。
引き伸ばし機などセットして、バットに薬液を用意する。フィルム現像の時と違うのは現像液。印画紙専用の現像液を用意する。液温は20度。
フィルム現像は結構シビアな温度管理が必要だけど、印画紙の場合、どんなんか見ながら処理できるので、そんなにシビアでなくてもいいかもしれない。
フィルム現像は、現像液、フィルムの銘柄の組み合わせで現像時間が変わったが、印画紙は現像90秒、停止30秒、定着3-4分だ。
バットに突っ込んでムラにならないようにじゃぶじゃぶやっていればいい。見ているうちに絵がでてくるので結構楽しい。
まずは露光
ネガキャリアにネガを乳剤面が下を向くようにセットする。裏返しにすると、左右の反転したプリントになる。自分のとった写真とは違う
写真に見えて面白いのだけど、文字とかも逆になる。なんで天地は逆さにならないんだろうとかの研究はともかく、基本的には
裏返しはしないほうがいいはずだ。意外に引き伸ばし機のランプは熱い。ネガの乳剤がどーにななっちゃうかもれない。
引き伸ばし機にセットする前に、エアブロワーで埃を吹き飛ばす。ついうっかりフーっとやりそうだけど、たいがいツバが飛んでしまう。
フーで飛ぶ埃なら、ネガをいじっているうちにおちる。落ちない埃を落とそうというのだから、それなりに強力な風が必要なのだ。
もちろん、ホコリ高いプリントを目指すならこのブロワーはいらない。うそ
印画紙をセット
いよいよ印画紙をイーゼルマスクにセットするが、電気を消してセーフライトにする前にもう一つやることがある。イーゼルマスクのサイズの設定だ。
2枚羽のイーゼルマスクの場合だが、まず、以前プリントに失敗した印画紙を1枚用意し、これを裏にしてイーゼルにセットする。つぎに、
鉛筆などで可動しない2辺を線引きにして線をかく。つぎに印画紙を180度回転させてセットする。で、さっきの線に羽をあわせる。
サイズをちゃんと計って合わせるのではなく、現物合わせでいく。
サイズが決まったら、いよいよ電気を消す。セーフライトの赤い光だけになると、今でもちょっと緊張する。うちのお風呂は湯沸かしのスイッチが
浴室内にあって、この緑のランプがコウコウと光っているのを見落としていて印画紙だめにしたことがある。笑えねーぞ。
ピンと合わせ
ヘッドを上下させて、イーゼルマスクよりちょいと大きめに投影して、大まかなサイズを決めてからピントルーペを使ってピントを合わせる。
カメラのピンぼけはピンぼけなりの写真になるが、引き伸ばしの時のピンぼけはどうにも絵にならない。自家製引き伸ばし機の問題点は、撮影用の
レンズを使っているからか、このピントルーペが使えないのでピントが合わせられなかったところだ。(多分、レンズが無限遠状態でないとだめなんじゃないかと思う)
ルーペでみるとフィルムの銀の粒粒がみえる。気のせいだと思うのだけど、ピントってやつは合うときに「びしー」とか、「ばしー」とか
音がするような気がする。
ピントが合ったらもう一度、サイズの確認。ピントが変わるとサイズも変わる。
いよいよ露光
ネガの濃さや、印画紙銘柄、印画紙とネガの距離(つまりサイズだけど)によって、また、引き伸ばしレンズのしぼりによっても露光時間は変わる。
一般的に、プリントの難しいところはここ。どれだけの時間露光するかが、難しいのだ。理由は簡単、やって見なければわからないからだ。
ここで、段階露光という業が登場する。
時間を決めたら、露光する前にその印画紙の裏に、鉛筆などで、露光時間をメモしておく。試し焼きをやっていると、同じ様なプリントが沢山できることになるが、
印画紙は、濡れているときと乾いたときの印象が変わる(ドライダウンという)ので、いったいどれがベストだったのかわからなくなる。
試し焼きでのチェックポイントは、まず、埃が乗っていないかだ。こだわり始めると、黒いところが黒くなっているか、最も明るいところがちゃんと
白いかがチェックポイントになってくるが、全体の印象がよければ何でもよしとするのが初心者の潔いところと心得よう。まずは、いろんなネガをプリントして見たほうがいい。
1本のネガを同じサイズでプリントするのなら、露光時間はたいてい一緒でいいはずだ。
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露光したら、現像処理する。印画紙は、乳剤面を下にして現像液にいれる。ポンとほうり込む感じ。すかさず、上から抑えつつバットをゆらし、印画紙の背中
が全部現像液がかぶるようにする。大急ぎだ。のんびりやっていると、いきなり印画紙がバットのなかでカールしたりすることがある。(バライタ印画紙のうすい奴
は要注意)停止処理、定着処理と進めるが、定着液につけたら、暗室の電気を付けても平気だ。このとき、印画紙のパッケージ蓋がちゃんと閉まっているかどうか
かならずチェックする。わーい、絵がでた、と興奮しちゃうと、ついうっかりやっちゃう。逆に、慣れてきたら要注意かもしれない。
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